野口整体を愉しむ

未来を先どりする野口晴哉の思想と技法

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「整体操法高等講座」を読む(14)子供の操法(2)

野口氏はこの高等講座の第13回で、<整体操法の原理>について次のように語っています。なぜ野口氏が、生理解剖学の知識や、東洋医学の<経絡>の知識を徹底的に学んだうえで、それらに自らの思想・技術の根拠を置くことなくそれらを<捨てた>のかについて…

「整体操法高等講座」を読む(13)子供の操法(1)

「整体操法高等講座」(13)1967.9.5 「子供の操法」(要約) これまで、操法をやる迄の問題をずっと話してまいりましたが、これから実際に操法をどうやるのか、についてお話ししようと思います。 最初に、生まれてから四歳前後までの子供にはどう操法するかに…

「整体操法高等講座」を読む(12)質問に答えて 

いつも思うことなのですが、野口晴哉氏による整体操法の口述記録は、野口氏のリアルさを体験できる貴重な資料です。そこには、氏の語録や全生訓などとは趣の異なる、生身の息づかいが感じられる。その語り、そのことばの持つ射程は、語られている野口氏の<…

「整体操法高等講座」を読む(11) 腸骨操法

野口氏は前回の高等講座の後半部分で、なぜ<腸骨>の変動に興味を持って観察してきたのかという理由を、次のような興味深い言い方で語っています。以下に引用しますが、こういう氏の語り口に、野口整体法の本質が垣間見られるような気がしますし、こういう…

「整体操法高等講座」を読む(10)出産問題

さて、今回も出産の問題です。(続く次回は「腸骨操法」がテーマです。)今回も整体操法技術の未熟な私にとっては、文面の要約さえもがとても難しくて、結局のところ多くを省略せざるをえませんでした。 そこで後半部分に「野口晴哉著作全集 第八巻 後期論集…

「整体操法高等講座」を読む(9)出産に関連してー整体指導

野口氏は整体操法はほぼ完成されたものと言っていい、と語っています。それは、人間の<身体><心身><心>の全ての領域に対する整体操法による働きかけが、一定の原理としてほぼ十全に提起できたということの表明であると私には読み取れます。そしてそれ…

「整体操法高等講座」を読む(8)妊娠ー整体指導

今回の講座内容(「整体操法高等講座」(8)1967.6.15)を一読して、はたと困ってしまった。タイトルにもあるように、ここに記録されているのは<妊娠>と<出産>に関するものだが、私には、そこに記された内容が、あまりにも縁遠く、途方もなく難解で、要…

「整体操法高等講座」を読む(7)圧痛の呼び起こし

前回のワープ方式、ノート形式だと、要点の記録だけになってしまい、野口氏の講義に流れる<時間>の経過やその<空間>のざわめき、野口氏の豊富な事例のリアルさや、話された言葉のニュアンスなどが全部吹き飛んでいってしまうことが分かる。これではせっ…