野口整体を愉しむ

未来を先どりする野口晴哉の思想と技法

技術以前の問題としての気

「整体法の基礎」(38pから39p)から引用。

 

私のいう人間の気は、・・細かい物質(オーラ、ミトゲン線)の分散ではなく、分散する力なのです。必要なものを集めてくる力、不必要なものを捨てていく、分散していく力をいうのです。

細かく分散されたもの、それが気ではないのです。物質を吸収したり発散したりする力、それが気である。心と体をつなぐ力、それが気なのです。

だから精神の集注の密度が濃くなると、気はさかんになります。体を動かすことが活発になると、気もさかんになります。

整体指導の技術の基は、この気をどう使うかということだけで、心とか体とかそういうものにはこだわらない。気の停滞、気の動かし方、気の誘い、気の使い方といったように、体に現われる以前のもの、物以前の力で処理していく、それが技術の基になります。